会社・法人登記専門の司法書士事務所です。

記事のアーカイブ

2024年09月09日 13:41

業務執行社員の報酬

 合同会社では、原則として、社員が各自業務執行権を有しますが、定款で業務執行社員を定めることもできます。 大雑把にいうと、株式会社でいえば、取締役のようなイメージになりますが、この業務執行社員に、職務の執行に対する対価、すなわち、報酬を支払う場合にはどのようにすればよいでしょうか。 株式会社の取締役であれば、会社法361条により、株主総会の決議によって定める旨の規定がありますが、合同会社の業務執行社員については、会社法にはそのような規定はありません。 これについては、会社法593条4項で、民法648条(受任者の報酬)を準用しており、原則としては無報酬で、特約があれば、業務執行社員は報酬を請求す
2024年09月02日 14:39

合同会社の設立状況

 今年も9月となり、1年の3分の2が過ぎたことになります。そんなことを考えたら、だいぶ気が早いのですが、今年の合同会社の設立状況はどうなのだろうということが気になりました。 そこで、法務省の登記統計を見たところ、6月までの統計の数字が記載されていました。ちょうど1年の前半分のデータが反映されていることになります。 その数字をみて、個人的に集計してみたところ、6月までの設立登記申請数は、次のような状況でした。1月~6月までの設立数小計 合同会社 21,298件(昨年の1月~6月は20,243件) 株式会社 50,290件(昨年の1月~6月は49,057件)  設立登記申請数は、合同会社、株式会社
2024年08月24日 15:24

合同会社の資本金の額の減少の無効

 合同会社において、資本金の額の減少をできるのは、損失のてん補、出資の払戻し、持分の払戻しを行う際に、資本金の額の減少をする必要がある場合に限られています。 そして、資本金の額の減少を行うには、債権者保護手続が必要です。 ところで、上記の場合以外や、債権者保護手続に瑕疵があったのに資本金の額の減少の登記をしてしまった場合はどうなるでしょうか。 これは、違法行為ということで、無効になるのだろうと思います。  ところで、仮に、この資本金の額の減少の登記をした後に、債権者保護手続が完了していなかった(異議を述べた債権者がいたのに、必要な手続をしていなかった等)場合、登記した資本金の額の減少は無効だっ
2024年08月10日 15:01

定款変更と出資義務

 ABCの3名がそれぞれ100を出資して設立した合同会社であることを前提とします。この会社の定款には、定款変更について、社員の過半数の賛成で変更を可能とする別段の定めが設けられているものとします。 この会社において、AB2名の賛成で定款を変更しました。その内容は、Cの出資額を100から200に変更するというものです。しかし、Cは定款変更に反対しており、その内容を承諾していません。 さて、Cは100の追加出資を履行する義務を負うでしょうか。 大判大正7年10月29日は、こうした場合に、Cは変更後の定款の内容に拘束され、出資義務を負うものと判断したようです。理由としては、定款変更の要件は定款に規定
2024年08月03日 14:51

残余財産の分配の計算方法

 帳簿上の持分が次の状況の合同会社であることを前提とします。   資本金   資本剰余金  利益剰余金   合計A   100       0    25   125B   100       0    75   175 この合同会社は、AとBが100ずつ出資して設立しました。損益の分配については、A...
2024年07月27日 15:08

業務執行社員の職務と職務執行者

 業務執行社員とは、持分会社の業務を執行する社員のことをいいます(会社法590、591条)。ところで、法人である業務執行社員は、業務執行社員の職務を行う職務執行者を選任しなければならないとされています(会社法598条)。 さて、業務執行社員は持分会社の業務を執行する社員ですから、職務執行者は、その業務を担当することになるはずですが、なせ、「業務を行う」ではなく、「職務を行う」と規定されているのでしょうか。 おそらく、職務執行者の行う"職務"は、持分会社の"業務"とは違うということなのだと思います。 職務執行者が持分会社の業務を行うまでの過程を考えてみましょう。大雑
2024年07月20日 15:03

合同会社の定款の絶対的記載事項「出資の目的及びその価額」

 会社法576条1項6号では、合同会社(持分会社)の定款には、「社員の出資の目的(略)及びその価額又は評価の標準」を記載しなければならないとされております。 これは、いわゆる、定款の絶対的記載事項と呼ばれるものです。 そうすると、合同会社の定款には、必ず、社員全員の出資の目的及びその価額が記載されているということになりそうです。 しかし、たとえば、合同会社が存続会社となり吸収合併するようなケースで、消滅会社の株主等が、当該合同会社の社員となる場合には、「当該社員の氏名又は名称及び住所並びに出資の価額」を合併契約に定めることとされており、合併の効力発生日に、この定めに従い、定款を変更したものとみ
2024年07月13日 14:36

時価評価と出資の払戻し

 前回は、現物出資された財産について、減価償却がされていた場合に、出資の払戻しの請求があった場合のお話でした。 今回は、現物出資された財産について、時価評価がなされ、帳簿価額が出資時より増えていた場合に、出資の払戻しの請求があった場合を考えています。 たとえば、出資時の価額が100万円で、出資時には100万円全額を資本剰余金に計上していた有価証券について、時価評価により帳簿価額が150万円となっている場合に、出資の払戻しの請求があった場合です。 この場合、定款の当該社員の出資の目的及びその価額から当該現物出資財産についての部分を削除することは前回と同様です。 そして、150
2024年07月05日 17:59

減価償却と出資の払戻し

 今回は、現物出資された財産についての払戻しの請求があった場合のお話です。 たとえば、出資時の価額が100万円の建物を現物出資していた社員から当該建物の払戻しを受けた場合です。出資時には、100万円全額を資本剰余金に計上していたものとします。この場合、定款の当該社員の出資の目的及びその価額から当該現物出資財産についての部分を削除し、当該建物を払い戻しすることになります。 なお、この建物については、帳簿上、減価償却が行われ、簿価が10万円となっていたとします(注1)。建物を払い戻すと、簿価10万円の資産の払戻しとなりますから、当該社員の資本剰余金から10万円を減少することになります。 
2024年06月29日 11:04

出資の払戻額と定款変更

 今日は、出資の払戻しと定款変更について考えてみたいと思います。 まず、金1000万円を出資して設立された社員1名の合同会社であることを前提とします。この社員が、急遽、現金が必要となり、500万円の出資の払戻しを行います。なお、出資分は100万円を資本金に計上し、残りの900万円は資本剰余金に計上してあり、資本金の額の減少の必要はないことを前提とします。 さて、この場合、どのような手続が必要でしょうか。  合同会社においては、定款を変更してその出資の価額を減少する場合を除き、出資の払戻しを請求することができないとされているため、定款の変更をする必要があります。 定款に記載された出資の目的及びそ

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